TMD45'β'LOG!!!

Life is Beta-ful.

過呼吸で救急車のお世話になってしまった

私と同じくストレスに弱いかたは読まないことをおすすめします。 これは自分のための記録です。

アホなので人に読まれないところに記録するのが苦手で、結局こうやって晒しています。

発端

今年の夏の酷暑。
近づいて雨もそこそこに低気圧被害だけを残していく台風。
人ならば誰でも感じるであろう日々のストレス。

ブログにも何回か書いているが、数年前からパニック障害の症状がある。ひどい発作は1,2度。最初は前職の仕事のストレスだった。仕事が変わって、転職して、最近はだいぶ症状も軽減していて、電車も遠出も問題なかったのだけど、この夏の暑さのせいかちょっとずつ体調に影響が出ていた。とくに朝の電車で感じる不快感・不安感は過去の発作を思い出す感覚があった。それでも、ちょっと休んで呼吸を整えればなんとか復帰できる程度だった。しかし、じわじわと動悸が強く、頻繁になっていた気もする。でも暑いせいだとも思える。

動悸からパニック発作

友人と楽しみにしてた予定だった。昼過ぎから夕方までほんとうに楽しく食事していた。

しかしこの日の天気のまたひどいこと。気温は昨今の酷暑に届かずとも31℃という予報。空気を冷やすほどでもないゆるい一時雨によって、空気は淀んでいた。皮膚の呼吸が阻まれているような息苦しさを感じた。行きがけも動悸がひどく、少し早めに移動して涼しい場所で休んだりしていた。

食事中は特になんでもなかった。軽くアルコール入りの飲み物を飲んだのは失敗だったのかもしれない。それでも最初に飲んだきりで、あとはソフトドリンクと烏龍茶だ。食べ過ぎ感もあったけど、普段だったら「はーお腹くるしいw」で済むような程度だ。

でもだめだった。帰り道、やっぱり動悸と呼吸の苦しさがつらくて、友人たちに断って離脱して家に帰ろうとした。動悸が収まらないので、涼みたくて近くのブティックビルのトイレで休んでいた。

そこから動けなくなってしまった。なんとか呼吸はしているつもりだった。動悸がおさまらない。気が遠くなる。なんとか呼吸しなくては。気持ち悪い。動悸がどんどんひどくなってくる。収まってきたと思ったら、またぎゅーっと動悸と不安が襲ってくる。

ちょっとでも調子が戻ったら、そのすきに家に帰って、涼しいベッドで横になれば良くなる。そう思っても、トイレから立って、人混みを抜けて駅に行って、電車を待って、乗って、家まで帰ることができなかった。こうすればいいはず、こうなるといいはず、頭の中でぐるぐるしていた。

トイレに篭って1時間、動悸がおさまったような気がしてちょっと外に出てみた。持ってたタオルを濡らして、顔や首を冷やす。水分を取らないとと思って持っていたスポーツドリンクを少しずつ飲んだ。今のうちに家に…そう思ったけど、ダメだった。また急激な不安感とともに動悸と呼吸困難が襲ってきた。その場で休んでいては周りの目が気になるので、またトイレに籠る。個室占領してごめんなさい。外から聴こえる声にも不安を煽られる。とにかく家に帰ればなんとかなるかもしれないのに、動けない、家に帰ろうと思っても帰れない。ゆっくり呼吸をしなくちゃ。吸って、吐いて、吸って、吐いて。ぐるぐるぐるぐる。

さらに1時間過ぎた。このままではダメだ、お店に迷惑だし、2時間もこうしていては埒が明かない。トイレに付いている緊急呼び出しボタンを見た。これを押したからといって、対処できる人が来てくれるわけではないだろう。ただの店舗スタッフがどうしたらいいかわからず慌てる姿をみたら、よけいにこっちの体調が悪くなりそうで怖かった。でもこのままではダメだ。意を決してボタンを押した。来てくれたのは清掃のおばさんだった。警備員も呼んでくれた。しかし状況は想像通りだった。心配してくれて、体調がどうなのかひたすら聞いてくる。それは間違ってないことだ。ありがたいことだ。でもどんどん不安が強くなっていく。救急車を呼ぶかと言われて、まだなんかとか復調できるのではないかと思って、もうすこしこの場で休ませてもらえるようお願いした。個室に清掃中の札を置いてくれた。トイレに来た親子、お子さんが「ねーなにー?どうしたのー?」と親に聞いてる声がする。ごめんね、ごめんね、動けないんだ。呼吸が整って動悸が収まって、家に帰れればいいんだ。それだけでいいんだ。なのになんで動悸が収まらないだろう。呼吸が苦しい。手足がしびれてきた。

救急搬送

そこからまた1時間弱経過した。状況は好転しない。どんどん手足のしびれがひどくなってきた。震える。目の周りが痙攣して景色も震える。様子を見に来てくれたおばさまに「やっぱり救急車よんだほうがいいわよ」「病院で見てもらったほうが安心できるわよ」と言われて、家に帰るにはそうするしかもう方法が無いと思った。手の震えが止まらない。

パニック発作は命に関わるようなことはない。頭ではわかっている。だけど、だからなんだっていうだ。いま私は動けない。死にそうだなんて思ってない。死なないからいいってもんじゃない。気が狂ったりしそうという感じじゃない。冷静だ。冷静なはずなのに身体がおかしいんだ。どうしたらいいんだ。ぐるぐるぐる。

店舗も閉店の時間に差し掛かって外のアナウンスが聴こえる。救急隊員のひとが来てくれた。掃除のおばさまと警備員さんは最後まで付いていてくれた。ご迷惑おかけして申し訳ないという気持ちが一番ある。救急隊員の人の質問に答えて、担架で運ばれて救急車に乗った。運ばれているあいだ、周りのひとの目線がつらい。目はつぶっていたが、胸が締め付けられる。けど私はそんなこと気にしている状況じゃないだろう、と自分に言い聞かせる。

症状と時間経過、既往症などを答えた。熱が38℃(たしか)、心拍が高い。血圧は普通。受け入れ先の病院を探す電話の声が聴こえる。このまま病院に行けなかったらどうなるんだろうという考えも浮かんだ。手足の痺れがとれない。急いで走る救急車のゆれが気持ち悪い。運んでもらってるのになんなんだ、この身体は。いいかげんにしろ。

そして受け入れ病院について、内科の緊急外来ベッドにうつされた。救急隊員から外来の医者に状況が伝えられる。今の気分を聞かれる。相変わらず呼吸が苦しい、動悸がひどい、手足の痺れがひどい。でもトイレでこもっていたときよりは1mmくらいはマシになった気がする。

涼しい。ベッドに寝かされて、態勢が少しマシになった。カーテンで仕切られてて周りは見えないが、声は聞こえてくる。命に影響ないことはわかっているのに、ごめんなさい。こんなことで手を煩わせて申し訳ない。でも休めるのがありがたい。ここならどうなっても周りになんとかできる人がいるから大丈夫。自分に言い聞かせて、呼吸に集中した。

待たされている間はとても長く感じた。ちょっと声が聴こえると不安で鼓動が早くなる。なんでもない、私が気にすることではない。向こうで夜間診療のお年寄りと医者の会話が聴こえる。噛み合わない会話に胸が締め付けられる。聞くんじゃない。私が聞いてもしょうがないものだ。呼吸をしろ。ゆっくり呼吸を。

苦しさを軽減したくて腕時計など締め付けるものは外していた。運ばれるときに物がなくならないように携帯などもカバンに詰め込んでしまったので、実際どのくらいの時間感覚で進んでいたのかがあやふやだ。

点滴をしながら、血液検査のための血を抜く。血液検査の結果が出るのに1時間くらいかかるということだった。点滴をされながら、ひたすらベッドに横になっていた。時間がたったからか、病院に来て少し安心したのか、動悸も呼吸もちょっとずつよくなってきた。まだドキドキしているし、苦しいけど。油断したらまた落ちそうな感覚だった。薄いタオルケットが掛けられていたが、寒い。寒い、かと思えばカッと暑くなる。汗が出る。そしてまた冷えて寒い。

手足の痺れがとれない。手は少し前に突き出すような形で、肘から先が痺れて固まっているような感覚。膝に何かがふんわり乗って重みを感じるような、そして足先はやっぱり固まっているような感覚。動かせないことはないが、動かすとじんじんと痺れているような、動かしづらいような感覚。そして相変わらず頬や目の周りが酷くぴくぴくと動いている。視界が揺れるので目をつぶる。

手足が痺れているのは、身体のなかの二酸化炭素が足りなくなっているからだと説明された。必死に呼吸していたつもりでも、必死過ぎてやっぱり過呼吸になっていたようだ。時間はかかるけど、休んでいれば治るから心配しなくていいと言われた。よかった。

あとはずっと症状が収まるのを祈りながらベッドの上で横になっていた。電気が眩しかったので濡れタオルで目を覆っていたが、眠ることはできなかった。周りの会話を聞いていた。点滴の液が落ちるのを眺めていた。なにか考え込みそうになるたびに、いまは気にするな。気にしなくていい。とにかくゆっくりするんだ。自分に言い聞かせ続けた。

少しずつ、少しずつ、動悸が収まってきた。不安感の波も、だんだんと小さく、間が開いてきた。手足の痺れは変わらない気がする。同じ姿勢でいるのが辛かったので、膝を曲げたり、身体を傾けたりしていた。新しく運ばれてきた患者さんの状況が聞こえてくる。私と同じく(でも私よりひどかったのかもしれない)過呼吸で運び込まれてきた女性がいた。私と似たような説明をされていた。初めての過呼吸だそうだ。それは、不安だろうな。

血液検査の結果が出たのは、点滴が3分の1くらいまで減ったときだった。結果はとくに問題なし。酸素も二酸化炭素もまわっているし、脱水状態でもない。なぜかCPKという、筋肉が傷んだときに出る酵素の値が高めだったが、朝方にふくらはぎを攣って筋肉痛気味なことしか思い当たる節はない。とはいえ疾患で出るような異常に高い数値というわけではないとのことだった。じゃあこの手足の痺れは結局なんだったのかと思ったけど、きっと二酸化炭素が足りてなかったのはトイレで必死に呼吸してたときで、いまは回復に向かっているところなんだと納得した。

パニック発作だからそりゃそうだなという思いしかなかった。数値にでなくても、現に私は苦しい。そういうものだ。

快方

あとは点滴が終わるまで、またひたすら横になっていた。ときどき手足の痺れを確認したくて、もぞもぞと動いたり手を開いたり閉じたり。だんだんと、周りの会話にも不安が伴わなくなってきた。発作は治まったようだ。

点滴が全部入ったころには、動悸は収まって、不安感も消えていた。それで治療は終わり。受付に寄って帰ってください、と言われて、その場を離れた。発作の不安が消えていれば「場所わかってないんだけど、ちゃんと帰れるかな?」という不安は "普通の不安" レベルのものになって、動悸や呼吸困難にはならない。

受付で支払いについて聞く。その日に限って保険証を持っていなかった。後日でもいいと言われ、どうせ今日払っても、保険分の払い戻しを受けるのに再来院は必要ということで、ありがたくその場は支払いなしとなった。

病院を出たときには0時を回っていた。電車は終電を、ちょっと過ぎるくらい。病院のそばでは、たいていタクシーがいるので、タクシーで帰宅した。

帰宅後

帰宅する頃もまだ手の痺れが少し残っていた。それでもパニックの症状は消えていた。あちこちに連絡して、ちょっとその日を振り返って、就寝。

翌朝起きたときには手の痺れは消えていた。

しかし起きてしばらくして、また動悸。昨日の発作ほど酷いものではない。ここ数週このくらいの動悸は起きている。けど少し不安になって呼吸がしずらくなったので、よく過呼吸を落ち着けるためにやる、袋を使って二酸化炭素を吸う呼吸をしてみた。

じわじわと動悸が収まらなくて、結局手持ちのソラナックスを飲んだ。あと3錠しかないのも不安だ。

今週中に病院に支払いに行かないといけない。しばらくさぼってしまったメンタルクリニックにももう一度行こう。けど予約取れるかな。そもそも家から出られるかな。パニックの不安と、普通の不安が入り交じる。報告すると心配されて、こちらの不安にも影響しそうだけど、どうしようもないので実家にも連絡した。ちょうどお盆休みということで来てくれるらしい。

人が「不安」を感じるのはふつうのことだ。でもそれが体調に影響して、さらには生活に支障をきたす。理解されづらい精神の病のひとつだと思う。

薬でもなんでもいい。普通の生活がしたい。

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