経過良好で一段落したのでまとめておく。
結論だけ先に書いておくと、今後は概ね「普通の」生活に戻ります。やったね。健康に気をつける…なんて普段からやっとるわい!ってことで。健康診断は定期的に受けましょう。女性は可能な限り婦人科検診と乳房エコーも受けましょう😊
以下は自分のための記録がメインで、そこそこ詳しく書いてて長いんでよしなに。
なお書いてあることの医学的保証は出来ませんのであしからず。また「乳がんで苦しんでる」人やその身近な方に寄り添うような内容では無いと思うので、ご不快に思われる前にお戻りになられることを推奨させていただきます_(._.)_
現状
左胸、乳房温存無し・再建無しの全摘。化学療法、放射線治療なし。浸潤1.5cm程度のステージⅠという早期発見の部類だったと思います。
自分のがんは「エストロゲン受容体あり」というタイプで、増殖にはエストロゲン(女性ホルモンのひとつ)が必要になるので、エストロゲンを抑える内分泌療法(ホルモン療法)の効果が期待できるとのこと。増殖できなかった がん細胞が寿命を迎えるのに10年程度かかる そうです。なので内分泌療法は(いまのところ)これから10年は続けることになります。
手術で主要な乳がんは除去できたわけですが、まだ発見できないレベルの小さながん細胞が残っている可能性があります。これは手術した左胸に限らず。それらを活性化させないために必要な治療だそうです。
内分泌療法は、数ヶ月に1回の腹部へのリュープリン注射と、毎日1回の抗エストロゲン剤服薬。副作用というより「治療のための作用」として、エストロゲンを抑えることで更年期障害であげられるような症状が出るそうです。もともとエストロゲンが少ない体質なので、体調としてはあんまり変わらないとは思われます。逆に、そのために受けていた「エストロゲンを増やす治療」はNGになりました。そりゃそうだ( ゚д゚)
乳がんが増殖したのってもしやエストロゲンを増やす治療を受けたからなのか?とか思ったり。どうなんですかね。そちらの治療をするときには、乳がんは見つかって無かったわけだから言ってもしょうがないわけですがヽ( ´ー)ノ
ちなみに「乳房温存無し・再建無し」を選択したのは自分の意思です。全摘でも再建することは(時間も手間もお金もかかりますが)可能です。ただ自分はそこまで自分の胸にコストかけるつもりが無いし、もともとひかえめな胸でしたし、ナイ乳イイじゃん派なので。自称ナルシストとしては、いまの自分の身体のアンバランスさも好きなポイントです(笑)
記録
さて以下は 超 長文です。思い出した順に追記しているので前後の文章がおかしいかもしれんけど、まぁ日記なのでご了承下さい。
2016年9月末 発見
2015年にさぼった健康診断。バリウムは三十歳になってからと思って油断してたら、早生まれなおかげで三十路前にバリウムを飲むことになったりしました。毎年やるにはつらい作業ですね、アレは。
それはともかく、会社の福利厚生で婦人科検診のオプションが選べたので毎回付けてます。子宮頸がん検査、乳がん検診(乳房超音波/エコー)、乳がん検診(マンモグラフィ)ですね。今回ひっかかったのはそちら。
超音波検診中に 看護師さんが明らかに顔色を変える。
(えー、乳がん当たり? …それにしても、顔に出さないでほしいなぁ…( ˘ω˘)oO ←)
などと思っている間に別の看護師さんが呼ばれて、画像を見ながらごにょごにょ相談され、その場で 「紹介状をお出ししますので、健康診断の結果を待たずに早めに大きい病院で検査を受けて下さい」 ということになりました。「マンモグラフィは(検査のときに)確実にやることになるので、今回はやらないで結構ですよ」とも。初マンモ(だったんです)は保留に。
左胸に「しこり」があるが自覚症状があるかと問われまして、まぁ(しこり感が強いことに)自覚はありましたけど随分長いこと同じ感じですが…?と。しかも一昨年にも同じ検査を受けていますが、とくに何も言われず。自分としてはそのときからそんなに変わってないつもりでいました。
とはいえあるものはあるので、あるんだろうなぁ~、なんて感想でした。看護師さんにはちょっと呆れられてましたように思いますが。
2016年10月 待機
めんどくさいことになったなぁなんて思いつつ それなりに大病なのでさっそく近所にある大きな病院に予約。さすが大病院、紹介状があっても初診の予約がとれたのは約一ヶ月先の11月頭でした。
幸いなことに、とくに不安でどうにかなるということはなく。
社会人としてまじめに「会社に迷惑が~」的なことも考えはしましたが、まぁそこはしょうがないなりに、助けてもらったり頑張ったりすればいいだけなので、そんなに深刻にはならなかったし。そう思える会社にいてよかったなとは思いました。
しかし乳がん当たりだったら通院が増えるなぁ、面倒くさいなぁ、っていうのが本音。
当時(いまもですが)心療内科に通っていて1、月に1,2度は休みもらって近所のクリニックに通ってたり。 実質サボってるけど本当は 婦人科にもお世話になっていたり2。あとは自律神経失調ぎみだったので鍼灸院にも通っていたし。 健康 #とは
そんなこんなで各クリニックには情報共有をしつつ、初診を待ってました。
2016年11月 検査→確定→検査
11月頭、初診。 超音波検査、マンモグラフィ撮影、乳腺組織採取をこなす。組織採取とは、事前にエコーで怪しい箇所を特定して、実際に「がんっぽい細胞」をすこーしだけ針で採取します。部分麻酔をかけるので痛くは無いですが、ホチキスみたいな「ガチャン!」という採取音はちょっとビビりますw
これが描きたかっただけ ひかえめな夢と希望。
2回目はそこから一週間後くらい。 採取した組織の検査結果がわかります。これでエコーで見えてたものが がん細胞だと確定。術式はどうあれ手術も確定ということで、入院・手術の日もその場で決定。
候補日は(その場では)12月後半か1月頭、後回しにすると予約がとれなくてどんどんずれ込むと言われて、すぐに「年明けに手術」と決めました。12月は2年間楽しみにしていた FFXIV のファンフェスが 予定があったので、それだけはキャンセルしたくないという理由。逆に、候補日よりさらに後ろ倒しにする理由は(その場では)無かったので。
その後何度か検査を受けるたびに「じゃあ次はこの日に~」と追加の検査が入り、年内にしてたら大変だったな…と。結果的にはそこまで無理のないスケジュールだったが、 入院日を決めさせるまえに、説明とかスケジュールとかもうちょっとしっかり相談させてほしかったな、というのが思うところ。
さて、乳がんが確定し手術も決まったので、それに向けてさらに検査が続きます。まずはその日のうちに、血液採取、尿採取、心電図などよくある検査を受けました。
3回目は乳房のMRI撮影。 初めてのMRIに緊張して、10分前に病院に行ったら「20分前に来て下さいってお話ありませんでした?」って看護師さんに軽く叱られるなどヽ( ´ー)ノ
点滴で造影剤を流し込みながら、MRI の機械にうつ伏せになって胸を台の隙間に挟んだまま撮影。胸だけ寒い。そして噂に違わずうるさかった(笑)
人生初MRIは、点滴されながら狭い機械の中で激しいビートを刻まれて、なるほどって感じだった。
— たま⚫ in 三十路 (@tmd45) 2016年11月21日
MRIの機械「ズッダン ズッダン ズッダン ズッダン! ズッタッ ズッタッ! ズッズッズッズッ! (ピタッ)... ズズズズ ズッダンズッダンズッダン ビーッ! ビーッ! ビーッ! ビーーーーーーーーッッッ」
— たま⚫ in 三十路 (@tmd45) 2016年11月21日
私「おう」
主な検査はだいたいこれで終わり。手術前の薬物治療などは自分の場合はありませんでした。
2016年12月 説明と追加検査
12月に入って1回目 の検査は、これまでの検査の結果を見ながら再度エコーで患部を見て、手術のイメージを話して終わり。
12月 2回目(計5回目の通院)は手術説明や手続き。 このときは両親にも一緒に話を聞きにきてもらいました。そこそこ歳のいった両親連れて、たくさんの手続きと、すごい待ち時間を待たされるのは本当に疲れた…ひとりなら適当に過ごすんですけどね。心配してもらってるのはありがたいけど、複雑な気持ちでした。面倒くささが。
手続きは、手術や麻酔や入院の説明を受けて、いろんな同意書にサイン。
母はとにかく胸の温存・再建や、放射線治療前の卵子保存などを気にしていました。自分は結婚も子どももまったく興味がないのですが、まぁ「いまは興味なくても今後どうなるかわからないでしょう」という話も理解はします。結果的に放射線治療はなくなったのでそれはよかったですね。
ただ私が「胸の温存も再建も希望しません」と話したときに「そんな… 夢も希望も無くなっちゃうじゃない…」と言ったのがツボでした(母自身は真剣)。だれうま。「切るの片方だけなんだから、どっちかは残るでしょww」と笑いをこらえながらツッコミ。
そんなやりとりをしてたら、ずっと黙ってた父が最後に質問。ホルモンバランスの話もされた後で 「こいつ(私)がこんな(おおざっぱな)性格なのは、やっぱりホルモンのせいなんですかねぇ…」。 急に口開いたと思ったら何聞いてるんやwww乳がんと関係ねーじゃんwwwwwと再びツボに。さすがに先生も苦笑いしてたよw
乳がんの当人だけが大ウケしてました。すまんな、とーちゃん、かーちゃん。ァ ‘`,、('∀`) ’`,、
入院・手術に向けた検査や説明はこれで終わり。だったんですが、 さらに2回、遺伝診療相談 のために病院に行きました。
自分のがんが遺伝的要因によるものかどうか、確かめてきました。結果は遺伝要因ではなさそう、とのこと。遺伝要因であれば、もう片方の胸の乳がんなど同種のがんの発生率も上がるため、予防的に両胸全摘の可能性もあったんですが、それはなくなりました。個人的には(どうせなら)両胸取っちゃいたかったんですが、さすがに理由なく健康な胸を切除するのは倫理的にNGだそうです(笑)
ちなみに遺伝子検査は保険がきかないので全額自費になります。ちょっといいPC1台くらいかかる。ご参考までに。
というわけで年内に手術の準備も終わり、楽しい年末イベントもこなして、いつもどおり仕事をこなしながら年明けの手術を待つことになりました。いつもどおりといいながら、会社のエンジニアチームにはまるっとカミングアウトしたり、ご心配はおかけしたわけですが、おかげさまで周りの方から経験談をうかがうことができたりして助かりました。本当にありがたかった。感謝。
2017年1月頭 手術
何事もなかったかのように年明け、仕事始めに出社し、会社の初詣(湯島天神)で大吉を引くなどして幸先のイイ感じ。
病気: なおる信心が第一
はーい(^o^)丿
というわけで新年早々に休暇をもらって 約一週間の入院。そして手術。 結果は順調すぎるくらい順調。予定より2,3日早い退院ができました💪
全身麻酔だったので、手術台に乗って心電図などの機械を繋げられ、酸素マスクを付けられて(麻酔の)点滴を入れて「あ~ 冷たい液体入ってきた~」って思ってた辺りで記憶が途切れたように思います。麻酔が効くまでリラックスできるように~と、手術室で音楽をかけてくれたのですが(何の曲がいい?ってその場で聞かれて戸惑うなどしたw)、音がしょぼいなぁ~とか考えてましたww YouTube だったらしいwww 次に記憶があるのはもう病室で、夜中に看護師さんが点滴やその他まだつながってた諸々の管のチェックに来たときでした。それ以外でも返事とかしてたらしいですが、覚えてませんw
入院も手術も初めてでしたが、手術翌日には自分でトイレに行ったりご飯食べたりしてましたし(シャワーも翌々日には浴びれた)、病院食も美味しくいただきましたし、Netflix で動画を見て🎬軽く散歩して🚶ポケモンを集める🎮だけの快適生活でした。ご飯どきと早朝は廊下が騒がしかったのがちょっと気になったくらいかな。
入院のときは先人の記録から自分用の持ち物リストを作って、旅行用のキャリーバッグに荷物を詰めて持っていきました。参考にしたのはこちら
そういえば触れるのをすっかり忘れてましたが、自分の乳がんを知る前から chira さんの乳がん闘病ブログ『おっぱいサバイバー』の購読者でした。
同世代でもあるんだなぁ、と応援の気持ちで拝見していたんですが「まさか自分がなるとは」ってこういうことなんだなぁ、と。気持ちの面や、人生スタイルや、もろもろ違うんですが、自分がポジティブな気持ちでいられた一端に chira さんの記事を読んでたことが在ると思います。なんだか遠回しですが、ブログや記事を残してくださって、ありがとうございました。
その後~今後
退院して2日で抜糸 のために再び病院へ。生活にはほぼ全く支障ない程度、肩~腕は動かせるようになってました。
いまもまだそうですが、まるっと切り取ったところは神経ごと切り取ってるのでそんなに痛みはなく、その境目あたりが痛かったり引き攣れるという感じです。それに傷が痛いというよりは、皮膚がヒリヒリするような痛みのほうが強い。リハビリでゆっくりじっくり動かし続けないと、患部が凝り固まってきてしまうそうなので、気をつけます。
仕事にはもう復帰してます。 座ってパソコンかちゃかちゃするだけのかんたんなお仕事()なのですが、最初はとにかく通勤がこわかった。駆け込み乗車でタックルかまされたらどうしてくれようかと。 見た目から手術跡があるようには見えないので「注意!手術跡開きます!」のタスキを本気で作ろうか迷いましたw 普段から満員の時間帯は外してるのでいいのですが、駆け込みだけはいつ何時あるかわかりませんからね…
とにかく休みのあいだ仕事をばっちりこなしてくれた新卒中心のチームメンバーには本当に感謝感謝です。同僚のみんなもありがとう。
そして先日、 手術で切り取った部分の病理検査の結果を聞いてきました。 術前の検査から変わりなし。切り取って解析した部位の写真も見せて貰ってきました。脂肪の薄い乳が千切りになってました(笑)(笑い事ではない)
結果、冒頭に書いたとおり、あとは内分泌治療のみで「残っているかもしれないがん細胞」と付き合っていくことになりましたとさ。めでたしめでたし。
快気祝い歓迎
さて、ここまでお読みいただいたかたは、ながーい日記にお付き合いいただきありがとうございました。
とくに締めが思いつかないのでテンプレ置いておきますね。では。
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パニック症(主に電車や閉鎖空間)、軽度の強迫性障害、など。過去記事:5年ぶりの心療内科 - TMD45'β'LOG!!!↩
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多嚢胞性卵巣症候群/PCOS。過去記事:身体のこと - TMD45'β'LOG!!!↩